今日はこどものインフルエンザの合併症についてお話します。
【主な合併症】
- 中耳炎
- 熱性けいれん
- ウイルスによる肺炎
- 気管支炎
- 心筋炎
- ライ症候群(アスピリンとの関連が指摘されている)
- インフルエンザ脳炎・脳症
【インフルエンザ脳症・脳炎】
インフルエンザの合併症のなかで、最近よく聞くのが、インフルエンザによる脳炎・脳症。毎年100人ほどが死亡し、ほど同数の後遺症患者がでているとの報告があり、2002/03の冬もすでに26名(0~7歳の小児)の方が亡くなっています。
原因は?
インフルエンザ感染が発症の引金となります。なぜ発症するのかは現時点では不明。ただし一部の解熱剤との関連性が指摘されています。
いつ起こるの?
インフルエンザにかかってから、0~2日以内に発症します。
どんな症状?
インフルエンザによる高熱がでているときに、突然のけいれんや意識障害(昏睡状態、異常に暴れる、意味不明のことを言うなど)をおこし、短期間に全身症状が悪化、死にいたることもある恐ろしい病気です。厚生労働省の調査では、患者のうち約3分の1が死亡、約3分の1に後遺症が残るといわれています。
前駆症状は?
前駆症状にはさまざまな症状がありますが、熱性けいれんや高熱に伴ううわごととも非常に区別がしにくいようです。「いつもと違う」症状、「いつもと違う」といった胸騒ぎがあれば必ず病院へ。
- けいれんを起こす。
- 何度起こしても、起きない。
- 嘔吐しながら、ずっと眠っている。
- 立てない。
- 狂ったように暴れる。
- 頭をぐるぐる回す。
- 意味不明の言葉をしゃべる。
- 「ぎゃ~」や「わぁ~」などの奇声や悲鳴を上げる。
- 消えているTVを見て「猫が来る」などと口走る。
- 自分の手を「ハムだ」といったりする。
- 悲鳴を上げて脅える。
- 「恐い」「行かないで」などといって脅え、泣き叫ぶ。
- 異常に興奮する。 など
インフルエンザ脳症は、報道でも大きく取り上げられているため、不安なお母さんも多いですよね。
もし、少しでも不安な症状があれば、受診してくださいね。